ウクライナ侵攻が停滞するロシアで、ウラジーミル・プーチン大統領の後継争いが激化している。有力視されているのが民間軍事会社ワグネルを率いる「強硬派」のエフゲニー・プリゴジン氏と、大統領や首相を務めたドミトリー・メドベージェフ氏だ。来年の大統領選に向け、プーチン氏が両者の板挟みとなって権力を失う可能性があると専門家は指摘する。 ロシア国防省は11日、ウクライナでの特別軍事作戦の総司令官にゲラシモフ参謀総長を任命した。総司令官を務めてきたスロビキン氏は副司令官とされ、事実上降格となった。プーチン氏は同日のオンライン会議で、航空機調達の遅れについてマントゥロフ副首相を叱責するなど、いらだちを隠さない。