ラウドネスの計算に重要となる要素のひとつが聴覚の周波数特性です。純音に対する等ラウドネス曲線を 下に図示しましたが、それを見ていただくと、橙色で示した2 kHz から4 kHz で感度が良く、低音で感度 が悪くなる特性を持つことが分かります。 また、この特性は音圧によって異なります。上側データの高い音圧の場合には比較的平坦な特性となり、下側データの音圧が低い場合には低音における感度がより小さくなります。 人間の聴覚の周波数特性はとても複雑です。ラウドネスの計算では、このような複雑な特性が考慮されて います。 ちなみに、A 特性カーブは、聴覚の周波数特性と似た特性のフィルタを使用しています。ただし、中くらいの音圧の場合の等ラウドネス曲線(図中、40 phon の曲線)に相当するフィルタを使用しているため、 人間が聞いたときの音の大きさとは異なる場合があるのです。