――もともと海外に期間限定の「支社」を作り、社員がそこで働くという取り組みを行われていましたが、被災地である仙台、そして京都に置かれた意図というのはどこにあるのでしょうか? 松原 これまでは、イタリアやベトナムなど海外で行っていたのですが、2011年は震災の影響でその2カ所を選びました。4月に開設した京都オフィスは、本社がある鎌倉が計画停電の区域に入ってしまったので、それを避けるという事情がありました。 仙台の場合は、震災支援ということで「現地につくる人を増やしたい」という思いがありました。現地のWebクリエイターにお仕事を依頼して、一緒に作ることが復興につながるというわけです。これはカヤックの経営理念「つくる人を増やす」にも通じます。 これは「自分たちにできることはなんだろう」という問いかけを突き詰めた結果でもあります。運営する飲食店「DONBURI CAFE DINING bowls」