私は今も『ガンパレード・マーチ』の企画説明会のことを思い出しては、一人で笑う時があります。社長よりも誰よりも偉そうな芝村が、人の魂をPSの上に出現させると宣言したときの会議場の沈黙と静寂を、私はハッキリと、覚えています。 『電撃ガンパレード・マーチ』 スタッフコメントより 2000年、9月28日。そんな初代プレイステーションの最末期、まさに「人の魂をPSの上に出現させた」タイトルがあった。その名も『高機動幻想 ガンパレード・マーチ』(以下、『ガンパレ』)。 熊本を舞台に、謎の生命体「幻獣」との戦いに動員される学生の姿を描くシミュレーションでありながら、特筆すべきはその「自由度の高さ」。 ものすごく端的に言えば、「生き残りさえすればゲーム中は何をやってもいい」という全く制限を感じさせない自由度の高さに加え、AIによって制御された「人間味のあるNPC」も、その学園生活と独自のゲーム体験を彩る。
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