「血で固められた同盟」を結んでいるはずの中国と北朝鮮との間に、微妙な緊張が走っている。黄海で操業していた中国漁船が北朝鮮の船に「乗っ取られ」、1週間以上も乗組員の拘束が続いているのだ。北朝鮮側は漁船と乗組員を返還する条件として金銭を要求しており、中国の対北朝鮮感情が急速に悪化する可能性も出てきた。 拘束翌日に船長から電話がある 中国紙「新京報」が2012年5月17日に報じたところによると、中国のトロール漁船3隻が黄海で操業していたところ、北朝鮮の武装した小型の船が接近。船長を含めて29人が拘束された。GPSの記録から、中国側は中国の領海内で操業していたと主張している。 拿捕された漁船「23536号」の韓強船長は拿捕翌日の5月9日、船主の張徳昌氏に電話することが許された。張氏が新京報に明かしたところによると、北朝鮮側は、船と船員を返還するために1隻あたり40万元(500万円)、計120万元(