糸谷哲郎。太陽の人だ。 時には苛烈。時には陽だまり。糸谷の周りにはいつも自然と人が集まり、笑顔が生まれる。 棋士。哲学者。今期からはさらにもうひとつ、棋士会副会長という重責が加わった。 3つの顔を華麗に使いわける一方、どれだけの思慮を巡らせ覚悟を背負うのだろう。 「才能と努力」という抽象的なテーマをぶつけたとき、どんな解釈を示してくれるのだろう。 第69期大阪王将杯王将戦挑戦者決定リーグには、現在の将棋界を代表する個性豊かな7人の棋士が集結。今期、5度目の王将リーグに挑む糸谷は、「かき回し役ではダメ。そろそろ本命に」と勝負師としての顔をのぞかせる。 シリーズ第2弾は、多才で異才、30歳の頭の中をのぞいてみたい。 撮影/吉松伸太郎 取材・文/伊藤靖子(スポニチ) 「王将リーグ『才能と努力』」特集一覧2019年度も折り返し地点を過ぎました。前半は対局数が少ないですが、順位戦は1勝1敗。竜王戦は
