トロッコ電車の愛称で親しまれている黒部峡谷鉄道(富山県黒部市)が、昨冬から機関車の運転体験会を行っている。冬の運行休止期間を活用したイベントで、昨冬は全国から延べ113人が参加。今冬も各地から鉄道ファンが訪れ、喜々とした表情でレバーを握りしめている。 雪が舞う今月6日、黒部峡谷鉄道の宇奈月駅で運転体験会が開かれた。京都市から来た会社員の小野清三郎さん(50)は、担当者から手渡された運転士の制帽をかぶり、ディーゼル機関車DD25に向かった。DD25は架線に電気が通じていない冬季休業中や、非電化の支線を運行する時に使われる。 体験会では、運転についての説明を受けた後、ベテラン運転士と一緒に運転席に座る。運転士の手本を見てから、長さ約150メートルの同駅構内のコースを2往復する。 車両の幅が165センチしか…