津原泰水の『瑠璃玉の耳輪』が刊行された。ウェブとは面目を一新したらしい。未読。 琉璃玉の耳輪 作者: 津原泰水,尾崎翠出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2010/09/10メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 35回この商品を含むブログ (18件) を見る 本人から電話が来て、尾崎翠って好き?と聞くので、いや別に好きではない、と答えた(ちなみに事典では私は尾崎には触れていない。だから、若い頃に読んだ単行本の『第七官界彷徨』以外の作品を、以来読んでいないままの感想である。今読めば違う感想かも知れない)。幻想文学に関わっていると、尾崎、久生十蘭、澁澤龍彦、三島由紀夫……など、好きでないことで幻想文学に関わる資格を疑われるような作家がいる。好き、と評価することとを混同するのだろう。「好きか?って聞くな」と言いたい。で、そんなことを津原泰水に話していると、それは営業上の設問なのだ、と