鹿児島に行ってみると数多くの近代建築が残っていて驚いた。 鹿児島の市街地は薩英戦争、西南戦争、太平洋戦争と幾度も打撃を受けているため、近代建築もさほど残っていないだろうと思っていた。しかし訪れてみると、確かに城下町の面影は残っていないものの、数多くの建築が残っている。これは多くの西洋館が建設された横浜、長崎、神戸といった開港地に劣らない質と量があるように思う。 試しにグーグルマップに落としてみると、鹿児島中心市街地には昭和初期を中心とした建築、東部の磯地区には江戸末期〜明治にかけての建築がそれぞれ残っているのがみてとれる。 大きな地図で見る 鹿児島市の近代建築を、東部の磯地区と鹿児島の中心部とに分けてみてみたい。 鹿児島・磯地区の近代建築 島津氏の磯庭園(仙厳園)のある磯地区は、「集成館事業」*1として日本初の近代洋式工場群が建設されたところである。 尚古集成館(1865年) 日本で初めて