東京都港区で昨年8月、耳かき店員の女性とその祖母を刺殺したとして、殺人などの罪に問われた無職林貢二被告(42)の東京地裁の裁判員裁判で、検察側は25日、死刑を求刑した。裁判員裁判では初の死刑求刑。26〜29日の評議を経て、判決は11月1日の予定。市民がどう判断するかが注目される。 起訴状によると、林被告は昨年8月3日午前8時50分ごろ、港区西新橋1丁目の鈴木芳江さん(当時78)方に侵入。あらかじめ用意していたナイフを使って、鈴木さんと、孫で東京・秋葉原の耳かき店に勤めていた江尻美保さん(同21)の首を刺すなどして殺害したとされる。 被告は初公判で起訴内容を認め、「被害者の方には取り返しのつかないことをして、本当に申し訳ございませんでした」と謝罪。争点は情状のみに絞られている。 検察側は「客として訪れ、江尻さんに一方的に恋愛感情を抱いた被告が、店外での食事に誘うなどして来店を断られ続け