──政府や証券業界が長年掲げてきた「貯蓄から投資へ」の取り組みは、最近は「貯蓄から資産形成へ」と言い換えていますが、いずれにせよ一向に進みません。 「貯蓄から資産形成へ」は証券業界にとって大きな課題の一つですが、なかなか進展していないのが現状です。いまだに日本では個人金融資産約1800兆円の半分以上を預貯金が占めており、有価証券は10%台にすぎません。 当協会で昨夏に証券投資に関するアンケート調査をしたところ、「証券投資は必要とは思わない」と答えた人が実に75%に上りました。証券業界の100年の計を考えれば、投資に関心がない若い人たちにも株式投資による成功体験を持ってもらう必要があります。 その意味で期待しているのは2018年1月から始まった「つみたてNISA」です。多くの証券会社では1000円程度の少額から始められるので、若い人などが投資を始めるきっかけになるでしょう。実際、約69万口座