2021年が暮れようとしている。コロナ禍での東京五輪開催という一大イベントをこなした日本ではあるが、事件や事故、災害なども相次ぎ、悲喜こもごものニュースが尽きない1年でもあった。そうしたなか、歴史研究の最前線では今年も重要な発見があった。歴史作家の島崎晋氏が、数多ある日本史上の新発見から3つを厳選して解説する。 * * * 日本は世界屈指の古文書大国である。名家の書庫や古民家の蔵に埋もれたままのもの、所蔵者が価値に気づかないままのものが無数にある。2021年に新たに発見された古文書のなかでは、戦国武将の明智光秀や、光秀を滅ぼした豊臣秀吉に関連するものが目を引いた。(2021年2月まで放送のNHK大河ドラマが、明智光秀が主人公の『麒麟がくる』だったから、関連のありそうな古文書を精査する機運が生じたのかもしれない) 明智光秀は「本能寺」に行っていない? 明智光秀と聞いて誰もが思い浮かべるのは、
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