●FeliCaと異なる用途・市場の開拓のため価格を10分の1に ●海外の格安ICカードとは比較にならない耐久性や品質を実現 ●最適な素材の組み合わせを求めて100種類近いカードを試作 非接触型ICカード「FeliCa」の勢いが止まらない。今春にはついに累積出荷数が2億個を突破。大日本印刷は、そのカード生産量でおよそ半数を占める、非接触カードのトップメーカーである。 その業界リーダーが、思い切った“格安の非接触カード”の量産をこのほど始めた。10万枚受注時の単価が50円と、実にFeliCaの10分の1だ。ただしその狙いは既存事業の「価格破壊」ではない。「FeliCaが入り込めていない新市場の開拓にある」と、開発を担当したICカードビジネス開発部第2グループの逢坂宏リーダーは語る。 FeliCaは高度な暗号機能や4kバイト以上の記録容量を備えるのに対し、「格安カード」はより簡素な暗号方式で記録