今週のコラムニスト:ジャレド・ブレイタマン 08年に仕事で初めて東京を訪れたとき、驚くと同時に感心させられたのは、この都市が実に人間的で、人と植物が共生する通りが活気に満ちあふれているということだ。 多くの外国人と同じく私が東京に抱いていたイメージは、冷たく立ち並ぶ高層ビルと、渋谷のスクランブル交差点の雑踏、輝く広告のネオンだった。つまり、自然から完全に隔離された都市を想像していたわけだ。 私自身これまでずっとガーデニングには深い愛情を注いできたが、東京の住民たちの植物を育てる情熱と創意工夫には今も驚かされる。そして、人間と建物がひしめき合う大都会で人と人を結び付けるコミュニティーが存在するという点にも。 ある日、初心者向けの陶芸教室を訪れた後、狭い歩道のアスファルトの割れ目から美しいパンジーが生えているのを見つけた。 東京ではほんの小さなスペースにも住民が気を配り、「緑の息吹」が宿ってい
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