ファンタジーの復権 評価:★★★★★ 5.0点 ディズニーの罪というモノがある(と勝手に私は思っている)。 童話、おとぎ話を万人向けに加工し、口当たりの良いドラマに仕立て上げた のはまだしも、そのドラマツルギーにアメリカ的な「勧善懲悪=理性」を安易に持ち込んだことによって、本来の童話の持つ潜在的な力を喪わせたことだ。 1944年のフランコ将軍のファシズム政権下のスペイン。反フランコのパルチザンは山奥で抵抗を続けていた。母カルメン(アリアドナ・ヒル)に連れられて、おとぎ話が大好きな少女・オフェリア(イバナ・バケロ)はフランコ軍のビダル大尉(セルジ・ロペス)の対パルチザン駐屯地にやってきた。ビダル大尉と母が結婚し、母はビダル大尉の子を宿していたからだ。ビダル大尉はオフェリアを嫌い辛く当たる。一方、小間使いのメルセデス(マリベル・ベルドゥ)はパルチザンの協力者でオフェリアを可愛がる。そんなある