うつ病を治す向精神薬が逆に自殺の引き金になることが少なくないのに、大量に処方する精神科医の怖い話。東京・墨田区の救急救命センター「墨東病院」。40代の女性が向精神薬を大量に飲み急性薬物中毒で搬送された。 搬送した救急救命士が医師に示したのは、大量の空になった薬の容器。50錠分もあったハルシオンなど3種類の睡眠薬や抗てんかん薬、抗不安薬の空の容器が台所に置いてあったという。女性は一命を取りとめたが、墨東病院には向精神薬による薬物中毒患者が一晩に2~3人も搬送されてくるという。 1100錠の向精神薬渡されひと晩で500錠 女性の担当だった墨東病院の濱邊祐一医師は、「必要があって出されたと思うが、精神科のほうで薬を出されると、患者が過量服用する可能性があることも常に念頭に置いてほしい。極端な言い方をすれば、医師がそういう状態をつくりだしていると言えなくはない」と警鐘を鳴らす。 東京都監察医務院が