フィリピンのドゥテルテ大統領は30日、ナチス・ドイツを率いた独裁者ヒトラーに自らをなぞらえ、「ヒトラーは300万人のユダヤ人を虐殺した。(フィリピンに)麻薬中毒者は300万人いる。私も喜んで殺したい」と発言した。実際は約600万人が犠牲になったとされる大量虐殺(ホロコースト)を引き合いにした発言は国際的に波紋を呼びそうだ。 ドゥテルテ氏は演説で、自分が「ヒトラーの親類みたいに思われている」と述べ、「ドイツにはヒトラーがいた。フィリピンには……」と自身を指さし、「この国の問題を一掃し、次世代が地獄に落ちないようにしたい」と続けた。 「麻薬犯罪者は殺してもいい」と公言してきたドゥテルテ氏は6月末の就任以降、麻薬犯罪の取り締まりを強化。これまでに容疑者約1100人が警察に殺害され、密売人同士の殺し合いなどでさらに約2千人が殺害されている。同氏は取り締まりに違法性はないと主張するが、国連などから批