Published 2022/02/03 11:00 (JST) Updated 2022/02/03 19:00 (JST) 岸田文雄首相は韓国との「歴史戦」に踏み出した。「佐渡島の金山」(新潟)を世界文化遺産に推薦する方針を決め、2月1日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に登録申請したのだ。だが、反発を強める韓国が主張を譲るとは考えにくく、展望や勝算はまったく見えない。新たな対立の火種が加わったことで、「戦後最悪」の日韓関係に終止符が打たれる日は、さらに遠のきそうだ。(共同通信=内田恭司) ▽政権基盤の安定を優先 「ことし申請を行い、早期に議論を開始することが登録実現への近道であるという結論に至りました」。1月28日夜、岸田首相は記者団に、ユネスコへの推薦を決めた理由について説明した。 決定までには曲折があった。推薦に向けた日本の動きが伝わった昨年末、韓国は「韓半島出身者が強制労働させ