ドクロのパンツにラフなTシャツ。手首に派手なバンドをつけて、人さし指と小指を立ててポーズを決める。 普段見せるフェミニンなスタイルとはまったく別人の西野カナ。その写真が撮られたのは、活動休止を発表するちょうど10年前のことだった。 三重県松阪市に生まれた西野。彼女の担任だった津市立白山中学校の服部滋教諭は、当時をこう振り返る。 「モーニング娘。に憧れていましたね。歌も踊りもうまくて、修学旅行のバスの中でも、ソロで歌ってくれました」 '05年に『スーパー・ヒロイン・オーディション ミス・フェニックス』に応募。女優のオーディションだったが、その歌声が評価されレコード会社と契約を結ぶ。 「17歳の若さで歌手となった彼女ですが、なかなかデビューできず、3年もの間ボイストレーニングの毎日でした」(レコード会社関係者) 本当にやりたかった音楽 '08年2月、大学に通いながら、シングル『I』でようやくメ