国土交通省が、時速200キロ前後という新たな速度域の「準新幹線」を検討しています。2020年度『幹線鉄道ネットワーク等のあり方に関する調査』で示されました。内容を読み解いていきましょう。 幹線鉄道網の未来像 『幹線鉄道ネットワーク等のあり方に関する調査』(以下、『幹線ネットワーク調査』)は、新幹線をはじめとした幹線鉄道網の未来像について検討する調査で、2017年度から行われています。 国交省によれば、「新幹線整備が社会・経済に与える効果の検証や、単線による新幹線整備を含む効果的・効率的な新幹線整備手法の研究等に取り組んでいる」とのこと。 要するに、単線化を念頭に置いた上で「次に整備する新幹線」のあり方を考える調査、といえます。北陸新幹線、西九州新幹線など、現在の整備新幹線の完成が視野に入ってきたことを受けて、奥羽、羽越、山陰、四国、東九州などの新幹線基本計画路線について、どう整備していくか