1980年代、日本ホビー史上に残る一大ブームを起こした「ビックリマンチョコ」。 僕らのお目当てはそのおまけシールだった。しかしあまりのヒットに売り切れ続出で、やっと買えても「1人3個まで」の制限さえあった。こづかいのすべてを費やし、プリズム加工などが施された憧れの「ヘッド」を当てようと奮闘するも、ハズレ扱いの「悪魔」が出たときは意気消沈……。 「ロッチ」を覚えていますか? そんな僕らには敵がいた。「ロッチ」だ。ビックリマンシールそっくりの外見で、カプセルトイの中に5枚ほど入って売られていた。「ビックリマンだ!」と買ってみて、「ロッテ」のロゴをよく見ると、「ロッチ」となっている。そう、ニセモノだった。あのころ僕らの多くはこの「ロッチ」の罠に引っかかってしまったのだ。