無断で性的な対象に仕立て上げられ、搾取される苦悩―。性的な写真を撮影されたり、画像を拡散されたりする性的画像被害は、派手な動きや踊りを見せるパフォーマーの現場にも潜んでいる。取材に応じてくれた元サンバダンサーは、ダンスを通じて観客に文化の魅力をアピールしたい意図をねじ曲げられ、本番の会場ではぶしつけなアングルから容赦なくカメラが追いかけてきたり、ネットでは自分の性的な画像が勝手に出回ったりしたという。「この子たちは、エロい目で見られることによろこびを感じているんだろう」という心ないコメントをネットで見つけ「ふざけるなと思った」。迷惑行為を行う人々に対し、相手の尊厳を考えてほしいと訴える。(共同通信=鎌田理沙) ▽好奇の目 華やかさに魅力を感じ、大学入学後にサンバを始めた女性は「知らないところで私たちの表現がねじ曲げられている」と訴える。会場で勝手に撮影され、ネットで売買されることもある動画