中学生が家で食事している時、親がスマートフォンを使っていると、食事を「楽しい」と感じる率が下がるとの研究結果を、熊本県立大の坂本達昭講師(栄養教育学)らがまとめ、日本健康教育学会誌に論文発表した。特に男子は母親、女子は父親に対し、その傾向が強かった。家族らと食事する「共食(きょうしょく)」とスマホ利用の関連についての研究は初めてという。 2016年、福井県内の中学2年生に質問用紙を配り、759人分の回答を分析した。家の食事が「とても楽しい」か「楽しい」と答えたのは84%。ただ2割近くは、父親か母親が週1回以上、食事中にスマホやタブレット端末などを利用しているとし、その場合は「楽しくない」の割合が増えた。母と息子、父と娘の関係で見ると、親がスマホを使っていない層は、使っている層より「楽しい」の割合が2.3~2.6倍高かった。