プルーストとイカ 読書は脳をどのように変えるのか? メアリアン・ウルフ インターシフト 2008 Maryanne Wolf Proust and The Squid 2007 [訳]小松淳子 編集:真柴隆弘・宮野尾充晴 装幀:織沢綾 本は香ばしいリテラル・パッケージであり、 脳は柔らかいオープン・アーキテクチャである。 脳と本。この二つのアーキテクチャのあいだに、 文字と言葉と意味が挟まると、そこに読書が生じ、 われわれはプルーストになったり、イカになったりする。 では、このときいったい何がおこっているのか。 そのプロセスを取り出そうとすると、 まだ突き止められていないことが多すぎて、 「読書する正体」がつかめなくなっていく。 あのねえ、これじゃ困るんだよ。 そろそろ謎に切りこまなきゃいけないんだよ。 メアリアン・ウルフがその先端のひとつを拓いた。 マキャベリ(610夜)は本を読むときに