2008/5/20 火曜日 – 7:48:36 スイス中の刑事裁判所法廷に6人のスーツ姿の男が集まり初公判が始まった。何十億スイスフランもの札束が乱舞したスポーツ・ビジネス史上最大のスキャンダルが、裁かれようとしていた。日本では一行も報じられなかったが国際サッカー連盟(FIFA)ヨーゼフ・ブラッター会長の黒い噂に加え、世界最大の広告会社・電通の現職専務も登場する前代未聞の裏金疑惑。舞台は2002年の日本・韓国共催のワールドカップである。 問題になったのはスポーツ・マーケティング代理店ISMM(インターナショナル・スポーツ・メディア&マーケティング、日本ではその子会社で、ルツェルンに本社があったISL(インターナショナル・スポーツ&レジャー)の経営幹部6名。 英国やドイツから調査報道記者が詰めかけた。記者連が色めきたったのはISMMの“裏金リスト”。FIFAやIOCなどの幹部に密かに配られ