漆塗りの技法の一つ「沈金」で塩尻市の地図作りに取り組む市内の高校生らが24日、同市木曽平沢の木曽漆器館で沈金を体験した。漆を塗った材料を削り、金粉などで模様を描く技法。生徒たちは、慣れないのみを使いながら真剣な表情で作業をしていた。 市民交流センター「えんぱーく」の7月開館に向けたイベントの一環。漆芸家や県外の美大生らが指導役となり、高校の美術部や戯画部に所属する生徒7人が参加した。 高校生たちは、漆器の店や作業所を見て回り、歴史や技法について説明を受けた後、地図作りに向けて沈金の技法を練習。漆芸家の石本ゆう子館長から「表面だけを削り取るように意識して」と助言を受けながら、作業に集中していた。今後、地図作りに入り、センター開館時にお披露目する予定。 作業後のミーティングでは、東京芸大助手の橋本遥さん(26)=埼玉県=が、6月の木曽漆器祭で、沈金制作の作業を見てもらうブースを出さないか