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ブックマーク / plaza.harmonix.ne.jp/~k-miwa (1)

  • 秘すれば花

    これは世阿弥の書き残した『風姿花伝』の中の、よく知られた一節です。 この伝書で、世阿弥は芸上達のアドバイスと、興行を成功させるための方法論を具体的かつ詳細に書き記しています。 残念ながら、我々は世阿弥の演技を、今、鑑賞することはできません。彼の役者としての才能がどのくらいのものであったのかわかりませんが、演出家、能作者としては間違いなく天才です。 花伝書を読んでみると、世阿弥がこれを書いたのは抽象的な演劇論、芸術論などを書きたいからではなく、やむにやまれぬ心情からであったことがひしひしと伝わってきます。ただただ、一座の発展と、この芸を志す者に、世阿弥自身が獲得した奥義を伝えたいという、それだけで書かれています。 私たちが今読んでも迫ってくるものがあるのは、決して空理空論ではないからです。生き残って行くための方法論と自分自身の心の軌跡を記録しておきたいという、そのことだけで貫かれていますから

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