インターネットが日常生活に不可欠な社会インフラとなって久しいが、フェイクニュースの氾濫やターゲティングによる個人情報の商品化のような新たな問題も生じている。インターネットの理解がますます難しくなっているなか、山口情報芸術センター(通称YCAM)は、インターネットの再考をうながすオンラインワークショップ「ネットにくらす、わたしのひみつ」を開催した。本稿は、2021年12月18日開催のワークショップのレポートを中心に、ネットは自分(ユーザー)を写す鏡の役割があることを確認していく。 ワークショップ「ネットにくらす、わたしのひみつ」は、YCAMが2020年から展開している、情報とインターネットの未来をテーマとした研究開発プロジェクト「鎖国[Walled Garden]プロジェクト」の一環として開催された。2020年にはインターネットにおける個人情報の扱われ方について考えるワークショップ「わたしは