中国の習近平主席、ロシアのプーチン大統領ら超大国の首脳、あるいはシリアのアサド大統領のような独裁者が明るみに出そうとしない「不都合な真実」を調査報道の力で暴き出しているジャーナリストたちがいる。 世界中の報道機関が注目する方法 彼らの武器はラップトップのパソコンだけ。集団的な虐殺事件や民間航空機の墜落などの真相に迫ろうとインターネット上に存在する画像や映像を検証し、時には国家や組織の関与を暴いてみせる。こうした調査方法は「オープン・ソース・インベスティゲーション」(公開情報調査)と呼ばれ、いま世界中の報道機関が注目する方法だ。 昨年5月、NHKが「BS1スペシャル」で日本の報道機関として初めてその最前線を本格的に取材して番組にした。「デジタルハンター~謎のネット調査集団を追う~」。ネットを駆使した調査報道のやり方は革命と言えるもので衝撃を受けた。 ネット上の映像や画像を分析しながら「真相」