コロンビアの人類学者アルトゥーロ・エスコバルの『Designs for the Pluriverse:Radical Interdependence, Autonomy, and the Making of Worlds』は、家父長制資本主義近代を真正面から批判し、ひとつのモノクロームな世界をつくるためではなく、各地域から出発した自治=自律のためのデザインのあり方を提示し、新たな文明への移行をわたしたちに呼びかける。デザインをはじめとするあらゆる「つくり手」の必読本、その日本語訳である『多元世界に向けたデザイン:ラディカルな相互依存性、自治と自律、そして複数の世界をつくること』(ビー・エヌ・エヌ)がついに出版された。監修を務めた大阪大学人間科学研究科教授の森田敦郎さんと、翻訳を務めたPoieticaの奥田宥聡さんに本書を解説してもらった。 interview by Shotaro Yama