敷居が高く、堅苦しそうで、ちょっと入りづらい世界。 正直に言えば、ずっとそんなイメージを抱いていた「盆栽」。 だが私たちは、その先入観を覆され、強く魅せられることになった。 盆栽の本来の魅力をわかりやすい言葉で“通訳”してくれる、植物研究家に出会えたからだ。 奈良県橿原(かしはら)市にある「塩津植物研究所」の塩津丈洋さんは「盆栽は、実は好きなことをやっていいんです。自由で余白があります」と話す。 公式サイトには、「誰しもの『草木ノ駆け込み寺』となれるよう人と植物の暮らし方を研究している」とある。 人間とは異なる時間軸をもち、何百年も生きる植物の暮らし方から学ぶことは何か。塩津さんが語る盆栽の魅力には、植物ともっと仲良くなれるヒントも、より豊かに生きるヒントも詰まっていた。 人間は短命。盆栽の植物は何百年も生き続ける研究所の中に入ると、大小さまざま個性豊かな盆栽が出迎えてくれた。 私たちが訪