撮影:STUDIO DUNK 佐藤雅彦(さとう・まさひこ) 1954年静岡県生まれ。東京大学教育学部卒。1999年より慶應義塾大学環境情報学部教授。2006年より東京藝術大学大学院映像研究科教授、21年より名誉教授。著書に『経済ってそういうことだったのか会議』(竹中平蔵氏との共著・日本経済新聞社)『毎月新聞』『新しい分かり方』(中央公論新社)など。ゲームソフト「I.Q.」やNHK教育テレビ「ピタゴラスイッチ」「考えるカラス」など、分野を超えた独自の活動を続けている。13年紫綬褒章受章。14年、18年カンヌ国際映画祭短編部門に正式招待。 「理」を超えたものへの関心 ――本作は「心のどこかに引っかかってきた不明なもの」を明らかにしていった『考えの整頓』(2011年)に続く第2集ですが、どのように執筆されたのでしょうか? 「暮しの手帖」は2カ月に1回出る雑誌なので、そのあいだに起こった、自分の心