コンビニで買ったコーヒーを飲みながら、「あの人に仕事を手伝ってもらった。お礼をどうしよう?」と考える――。 日常生活では、このようなやりとりが頻繁に発生します。値段が決まっているコーヒーには対価を支払うことで取引が終了しますが、「何かをしてもらった」場合はそうはいきません。価値がはっきりしないのでどんなお返しをしたらいいのかもわからないし、してもらったこと自体、すぐに気づかないこともあります。 コーヒーでも犬の散歩代行でも、値段が決まっていると依頼する際の心の負担が少なく、シンプル。でも、お金にはかえられないできない「与える・与えられる」やりとりが大切だと考える人も多いでしょう。 『世界は贈与でできている――資本主義の「すきま」を埋める倫理学』の著者であり、哲学研究者の近内悠太さんに聞きました。喜びがあると同時に面倒な一面もある「贈与」とは、一体どんなものなのでしょうか。 ( POINT!
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