2016年、ソウルで起きた「女性嫌悪による殺人」 『82年生まれ、キム・ジヨン』の大ヒットなどに象徴的だが、韓国では、ここ数年、長い間抑圧されてきた女性の権利回復を求める動きが強かった。 しかしその一方では、「女性家族部の存在自体が男性嫌悪である」と批判したり、非婚を含むフェミニズムの過激化に警鐘を鳴らす向きもある。 著書『そのフェミニズムは間違っています』(未邦訳)が、韓国国内で脚光を浴びた作家のオ・セラピは「性差別は明らかに存在するが、現在の韓国のフェミニズムは男性排斥、ラディカリズムに偏り、男女の分断を招いている」と指摘している。 実際に韓国国内では男女間で分断が進んでおり、特に若い男性を中心に女性嫌悪が拡大している。 典型的な「フェミサイド(女性嫌悪に基づく男性による女性の殺人)」と言われているのが、2016年にソウルの江南駅近くで起きた女性刺殺事件だ。 犯人の34歳の男は「普段か