さて、今日も乱暴に大雑把に、とにかく鳥瞰したい。で、GDP成長率ってのは要するにフローの伸びのことだが、最も原始的な株価モデル*1では、おそらくそれは利益と、そして割引率を構成する無リスク金利とを変化させるだろう。どんなふうに変化させるかといえば、分母も分子も増えて、それだけでは株価はさほど変わらないはずだ。 一方で株価が上昇するのは、将来の利益が思っていたよりも伸びるだろうと判断されるとき、または割引率を構成するリスクプレミアムが縮小するとき、つまり投資家がリスクを許容するようになるときである。 さて、賃金と株価は本質的に同じものだ。だって年初に契約する給料は、労働者が年間に新たに生み出す利益を割り引いたもの*2だ。もちろん企業は彼を雇わないという選択肢もあるのだから、細かく言えば、賃金x(1-失業率)と株価は本質的に同じものだ。 つまり、賃金が伸びたり失業率が下がるのは、労働者の生み出