常識とか先人の知恵と言われるものの中には、ずっと有効で変わらないこともある一方、世の中の変化に伴い、通用しなくなってしまうものもあります。その見極めは、簡単ではありません。 身近な例では、料理の常識なども、変わってきています。 昔、私が母に料理を習った頃は、“卵は一つずつ小さな入れ物に割って、血が混じっていないことを確認してから大きなボールに移すよう”教えられました。 でもね。 実際に血の混じった卵を見たことは、私には一度も無いんです。 だって母が若かった頃とは“卵のデキ方”が変わってしまい、最近はもう、そんな卵は流通していないから。 昔はコケコッコ−!って言いながら、庭で飼われている鶏から生まれた卵が、世の中に出回っていました。 流通段階での温度管理も完璧ではありません。有精卵だから、途中で孵化が始まって血が混じるものもあったわけです。 でも今は、鶏舎のブロイラー的な育て方の鶏から生まれ