対話型人工知能(AI)ソフト「チャットGPT」が日本の国会に「上陸」した。「生成AI」と呼ばれるソフトの一つで、入力した質問にAIが文章で自動応答してくれる。先日、野党議員がチャットGPTで作成した質問を岸田文雄首相にぶつけて話題となった。今後も社会に浸透しそうな生成AIが政治分野に入り込んだ場合、政府や国会にどんな影響を与えるのか。可能性とリスクを探った。(共同通信=光山正一) ▽岸田首相とチャットGPT、二つの答弁の出来栄えは 3月29日の衆院内閣委員会。立憲民主党の中谷一馬衆院議員は新型コロナウイルス対応の特別措置法と内閣法の改正案を取り上げ、チャットGPTで作成した質問だと説明した上で、用意した文面をこう読み上げた。 「改正法案に地方自治体や医療現場の関係者の意見を十分に反映させているのかどうか。そして改正法案に対する関係者の反応について教えてください」 質問を受けた首相はこのよう