▼慶應義塾大学大学院特任准教授 ジョン・キムさんからのアドバイス ネガティブな感情の萌芽を感じたら、まずその存在をきちんと意識して、自分の中に居場所をつくってやること。私は不安や怒りを感じたら、静かに目を閉じて、「いまネガティブな感情が生まれているんだね。いいよ、しばらくそこにいても」と深呼吸しながら心の中でつぶやくことにしています。すると不思議なことに、不安や怒りのほうから逃げていくのです。ネガティブな感情にとって、優しく受けいれられる環境というのは居心地が悪いものなのでしょう。 想定外の出来事に関しても、同じ気持ちで受け止めるとよいと思います。上司の気まぐれも、じつは向こう側から見ると合理的な判断なのかもしれません。合理性というものは、世界に1つだけのように見えて、じつは人の数だけ存在しています。 さらにいうと、同じ人の中でも時と場合によって無数の合理性がある。そう考えると、まずは相手