新型コロナウイルスワクチンをめぐり、菅義偉首相が自ら目標として掲げる7月末までの高齢者接種完了に躍起になっている。 【図解】高齢者向けワクチン接種スケジュール 感染対策の決め手と位置付ける接種の遅れは、東京五輪や衆院選を間近に控え「政権の命取りになりかねない」(周辺)ためだ。厚生労働省に加え総務省も動員、自民党の協力も仰ぐなど「総力戦」の様相を呈している。 「絶対に7月中に終わらせる」。首相は最近、10日から本格化する高齢者接種への意気込みを周辺にこう語った。 緊急事態宣言の延長を決めた7日の記者会見では「私自身が先頭に立って、接種加速化を実行に移す」と強調。24日に東京と大阪に「自衛隊大規模接種センター」をオープンさせ、自治体の取り組みと合わせ、全国で1日100万回の接種を目指す考えを示した。 さらに、全国1741市区町村のうち、現時点で約1000が7月末までに高齢者接種を終了できるとの