大阪・関西万博の開幕まで500日を切ったが、開催機運は弱まるばかりだ。会場建設費は当初見込みの約1.9倍となる2350億円に膨張。これとは別に「日本館」建設など国の負担が約837億円に上ることも、国会での野党の追及で判明したが、まだまだ氷山の一角に過ぎない。 悪しき前例は同じく「国家プロジェクト」として開催した2021年東京五輪の大会経費だ。会計検査院は昨年の調査報告で大会運営に直接関わる経費を1兆6989億円と認定。さらに道路整備など関連経費も加えると総額は3兆6845億円に跳ね上がり、立候補時に見積もった7340億円の5倍に膨らんだ。 大阪万博も同じ轍を踏んでいる。予算増額は会場建設費だけでなく、関連する道路整備費なども青天井だ。招致決定を機に会場となる大阪湾の人工島・夢洲の整備を前倒し。大阪市港湾局によると、高架橋設置や道路拡張、新駅建設など周囲の交通インフラ整備費だけでも今年度段階