オークランド出身。とは言ってもカリフォルニアのそれではない。スペルが違う。こっちは「Auckland」。ニュージーランドだ。英国やアメリカと比べ、パンクやOiシーンはそこまでポピュラーでなかった。 1982年、NO TAGは、かなりマッチョで、かなりヘヴィーなストリート・パンク・シングル「NO TAG」をリリースした。ジャケットはタトウー入りの力こぶ。収録された3曲は、ぶっきらぼうでシンプル、そしてラフなつくりであったが、メロウさとシャープさが同居し、その後名盤と称されることになる。 しかしこのNO TAG、世間一般的に知られることはなかった。なぜなら、イーストロンドン、リバプール、はたまたローワーイーストサイドの出身ではなかったからだ。ギタリストのアンドリュー・ボーク(Andrew Boak)、シンガーのポール・ヴァン・ウェタリング(Paul Van Wetering)、ドラマーのカール