ブックマーク / d.hatena.ne.jp/tatsu2 (6)

  • 「劇場版 花咲くいろは HOME SWEET HOME」簡易感想――記念碑的・安藤真裕的 - subculic

    『花咲くいろは』はテレビシリーズで走りきったと思っていたし、劇場版で描く主題はなんだろう。ちょっとした疑問を抱きながら映画館へと足を運ぶ次第になったのだけれど。大変素晴らしいフィルムだった。緒花の母・皐月の少女時代にスポットを当て、父親との出会いから娘と同じようにやりたい事を見つけ、走り出す物語。電気工事のために訪れる「数時間の停電」を67分という大長編でもなく小編でもない映画の尺とシンクロさせ、等身大の中編として描く岡田麿里の筆捌きもお見事。画面作りも同様に、テレビシリーズから引き継ぐ澄み渡る空の色、雲の形、そして水模様。多様に反射のモチーフを使って映し出す自分、過去、そして現在。三世代に渡る四十万の女は男を追いかけ、母に反発し自分と娘を照らし合わせ、キラキラと輝き出す。眩さを覚えるほど、爽快なフィルムの仕上がり。地方の制作会社であるP.A.WORKSが東京に染まりきらず、真面目に自分た

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    vid 2013/04/14
  • 「ちはやふる2」の名場面と再現性について - subculic

    『ちはやふる』の名場面や名言を挙げたらキリがない。原作を読んでいても、主要キャラクターである千早たちの台詞はもちろん、サブキャラクターの発する不意の一言、心情描写にグッと胸を詰まらせてしまったり、涙腺の緩みを抑えられなくなる。アニメ『ちはやふる』も原作の情緒や台詞を存分に活かし、原作のコマをそのまま使うことがあるくらい、アニメ独自の「丁寧な再現性」に力点を置いていた。第2シーズンとなる『ちはやふる2』も同様の路線だが、浅香守生監督の詩情、「ちはやふるを最高の形で映像化したい」方針がファーストシーズンよりも明確に出ているように思う。原作の名場面をアニメの名場面として再現する。とても難しいことだけれど、腕の見せどころでもある。たとえば、第4話で太一が「誰かタオル……」と声を出した瞬間、応援の女性陣から大量のタオルが投げ渡されるシーン。流れていたBGMがやみ、無音となる音響の演出で太一と同じく視

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    vid 2013/03/22
  • 「氷菓」14話を観て――山田尚子のカッティング・イン・マジック - subculic

    アニメーションようやく始まった。否、始まっていた。古典部シリーズがアニメ化されると聞いて、楽しみにしていた挿話が「クドリャフカの順番」の料理コンテスト、「遠回りする雛」の二。特に前者はダブルヒロインが大活躍するシリーズ屈指のエンタテイメンツ。『氷菓』第14話「ワイルド・ファイア」は文化料理コンテスト回だった。しかも、山田尚子さんの演出・コンテ回という数奇な巡り合わせ。思わず身構えて観てしまった。焦点は摩耶花の焦燥と解放、古典部の仲間意識だったけれど、まさかこんな童話的な演出を仕掛けてこようとは。傑作回だと思うので、細かくみていきたい。 ■「ワイルド・ファイア」横位置(横顔)カット集山田尚子回定番の横顔から。『氷菓』でローテーションを組んでいる植野千世子作監と相まり、他の回とは少し雰囲気を感じさせる。横顔は顔の厚みや凹凸、丸みが画面に出ることになり、繊細に立体をとらないと違和感を生じさせ

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    vid 2012/07/25
  • 「うさぎドロップ」は幸せなアニメだった - subculic

    アニメーション『うさぎドロップ』の第1話を観たときの衝撃はすごかった。なにせ、次の日には原作を買いに走っていた。精緻な心情描写、柔らかな色使い、子供と大人の対比的なカットワーク、ダイキチの三十路過ぎという設定からも社会人の感情移入が加わり、これは原作を買わねばと焦らされたものだった。そして原作を読み、再度アニメを鑑賞し、亀井幹太監督以下スタッフの読み込みの深さに舌を巻く。なんて余念のない尺の使い方なんだと。丁寧に原作を膨らませ、11話しかないノイタミナの枠でほぼ原作のペースと相違ない第1話にしてしまっている。原作の4巻分にあたる“前半部”に絞ってアニメ化すると調べてわかったが、それでも24話(1巻につき6話)あるのに、目移りせず、腰を据えてダイキチとりんの出会いを描いている。“はじまり”にはこれだけ時間を使ってもいい、言い換えれば、物語上大切な挿話は手塩にかけて育てていきますよという作り手

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    vid 2011/11/17
  • 「花咲くいろは」 に流れる時間はマジックタイム - subculic

    アニメーションひとまずの終着を迎えた『花咲くいろは』について。P.A.WORKSの新たな代表作に相応しい作品になったなあと思う一方、気になる箇所もあります。女将の病気のくだりや、孝一に恋していたメガネが素敵な五十嵐波子だとか。そうそう、いちばんはじめの緒花の台詞が意味深に聞こえた父親話も出てくるかと睨んでいたらまったく絡まなかった。前を見つめる青春のフィルムに、辛く悲しい話は似合わないとする旨があったのでしょうが、すこし不思議な按配にも思えるのです。具体的に挙げてみましょう。観ていて「んん?」と感じた最大のポイントは文化祭。緒花・民子のクラスではなく、菜子のクラスの在り方。美術部の水野枝莉が描いた絵を展示すると決まったのに、準備を行うのは人と文化祭委員の菜子だけ。それほど人手のかからない出し物とはいえ、準備に出てくるのが2人、他のクラスメイトは何故手伝いに出てこないのだろうか。緒花に文化

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    vid 2011/11/17
  • 「ちはやふる」の演出・表現 〜少年漫画から和歌の花まで - subculic

    アニメーションきらびやかな和歌の世界から勝負としての競技かるた、魅力溢れる要素の数々を多彩な表現でみせてくれる『ちはやふる』。語りたいことはたくさんあるのですが、今回は「競技かるた」と「百人一首の世界」について。はじめに、競技かるたは自陣25枚、敵陣25枚に分けて並べ、自陣の札が先になくなった方が勝ち、お手つきをすると相手の陣から1枚送られ2枚差がつく、敵陣の札を取った場合は自陣から1枚送れるという基的なルールがあります。編終了後に続けて流れる「HOW TO 競技かるた 入門編1」から特徴を引用すると、1対1の対人競技瞬発力 持久力が必要「畳の上の格闘技」原作を読んでいる人はもちろん、アニメ編を見ていれば分かることばかりですが、演出のベースにもなるポイントです。対人であり、速力・持久力が必要な上、格闘技のように激しい。これらを踏まえた上で、『ちはやふる』の競技かるたがどんな描かれた方

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    vid 2011/11/17
    3回くり返しでボクシングがはじめの一歩か……時代は流れたなぁ(しみじみ)//いや、一番最初に「3回くり返し」で思い出したのが、あしたのジョーなもので(^^;; あれは、同じのを繰り返すだけだけどね
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