村井チェアマン(前段中央)の就任会見の様子。就任直前のJリーグは経営面で重大な岐路に立たされていた 【写真は共同】 ロシアで行われたワールドカップ(W杯)を取材中、Jリーグの村井満チェアマンにばったり遭遇したことがあった。日本代表が初戦のコロンビア戦に勝利した日の深夜、サランスク発モスクワ行きの便が一緒だったのである。ボーディング直前に少しだけ会話をした際、「われわれJリーグとしても、今大会の日本代表の戦いにはいろいろ注目しています」と語っていたのが印象的であった。ただでさえチェアマンとしての職務が多忙を極める中、それでもスケジュールを調整してW杯視察を断行するのは、村井自身に「世界を意識したリーグでありたい」という強い思いがあるからである。 思えば前回のブラジル大会も、チェアマンに就任したばかりの村井は精力的に現地で観戦している。目前のハイレベルな試合に感動するだけでなく、日本サッカーが