ネトウヨが活動家へ――。差別的な言葉を使って街宣活動を行う、日本最大の市民保守団体である「在特会(在日特権を許さない市民の会)」が2007年に設立された。彼らは何に魅せられ、在日コリアンの特権廃止、さらには怨嗟と憎悪のレイシズムに走るのか? 講談社ノンフィクションを受賞した『ネットと愛国』のなかで明らかになった「ヘイトスピーチ」の問題。在特会会員の素顔と本音に迫る。 東大院卒のエリート副会長 2011年2月26日。在特会は東京・代々木公園の一角で「朝鮮総連と朝鮮学校の解体」を訴える街頭宣伝をおこなった。同日、公園内では朝鮮総連をはじめとする組織が、学校無償化を訴える集会を開催していた。これに対抗するための、いわゆる"カウンター街宣"である。 このとき私が最も興味を感じたのは、在特会副会長・八木康洋のアジ(アジテーション)演説だった。日の丸の鉢巻きをした八木は、苛立ったような表情を浮かべてマ
![ごく普通の若者がなぜ「レイシスト」に豹変するのか?(安田 浩一)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/3ec2a3b4a685839e5da2692ff133e89e902692bc/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F5%2F5%2F1200m%2Fimg_5551c1f48f7e5a3edfe69a12be5d221a43111.jpg)