プロフィールバックナンバー 仕事と生活をバランスさせる「ワークライフバランス」。「6時に帰ろう」というかけ声も盛んだが、経営コンサルタントのIさん(40)にはどうもピンと来ない。米国で働いた経験から、日本人が働き過ぎだという前提に疑問を持つからだ。 Iさんの社会人生活は、大手の金融系シンクタンクから始まった。超難関の国立大学の工学部大学院卒という経歴から考えると、少し変わった選択だったかもしれない。 だが、その後のキャリアはさらに紆余曲折(うよきょくせつ)を重ねる。入社6年目で米国に社費留学。MBAを取得して日本に戻ってきたものの、今度はその資格を生かして米国で働きたいという気持ちが強まって、留学費用を全額返還して退職。ニューヨークのコンサルティング企業で働き始めた。 同僚たちは確かに残業とは無縁で、午後6時になるとさっさと職場を引きあげた。だからと言って、勤務時間が極端に短いわけ