ゲームの歴史が長くなるにつれて増えているのがリメイクやリマスターだ。過去の作品を現代に蘇らせる行為は往年のプレイヤーに喜ばれると同時に、怨嗟の声を引き寄せるケースもある。 再生や復活は難しい。何かが時を経て蘇ったとして、それは待っていた人たちの思い出や理想を超えられるか? 時代に置いていかれた作品を本当に現代へ持ってこれるのか? もしかすると、それはゾンビになっていないか。 スクウェア・エニックスとソニックパワードが開発した『アクトレイザー・ルネサンス』もまた、円満なリメイクとは言い難いゲームになっていた。 原作をリスペクトしているのに、原作と離れてしまう 『アクトレイザー・ルネサンス』は、1990年にスーパーファミコンで発売された『アクトレイザー』をリメイクした作品である(公式はリマスターと表記しているのだが、内容的にはリメイクといったほうがよい。この記事では以降もリメイクとする)。 本