日本の一大産業である「アニメ」。今年も300本超のアニメが制作され、大ヒット作が人々の話題をさらった。その一方で、放送延期や人手不足の問題など、制作現場の過酷さも浮き彫りになった。さらにビジネス面では、米国の動画配信大手Netflix(ネットフリックス)のオリジナルアニメへの投資という大きな“波”もあった。 アニメ業界にとって激動の1年だった17年。アニメーション評論家の藤津亮太さんは、今年の注目ポイントとして(1)アニメ関連市場の2兆円突破、(2)「けものフレンズ」予想外の大ヒット、(3)ソーシャルゲームの存在感、(4)中国資本アニメの登場、(5)Netflixの「独自コンテンツ強化」、(6)アニメ業界の働き方改革――を挙げる。 「君の名は。」に沸いた16年から1年、アニメの世界はどのように変わったのか? 藤津さんに振り返ってもらった。 アニメ関連市場の2兆円突破 日本動画協会刊行の「ア