滝野隆浩の掃苔記：志村けんさんの墓前で | 毎日新聞＜滝野隆浩の掃苔記（そうたいき）＞ 除夜の鐘を集まってつくのをやめるとか、初詣は「分散参拝に」とか。年末になってもコロナ、コロナである。新型ウイルス感染症のニュースに明け暮れた２０２０年の最後に行きたい場所がある。志村けんさんの墓である。 「東村山音頭」や「アイーン」のギャグで知れたコメディアンは３月２９日、突然亡くなった。享年７０。まだ若い。コロナウイルス感染がわかり、親族は病院を見舞うことも火葬場で骨揚げすることもかなわなかった。 出身地の東京都東村山市に向かった。新宿から電車で４０分。西武新宿線東村山駅東口には、ケヤキ３本が「志村けんの木」として植樹されていた。「音頭」で市の名前を全国に広めた功績なのだという。この木のそばに等身大の銅像を建てるプロジェクトが進行中だ。１口１０００円のクラウドファンディングで集めた２７００万円を使い、来年夏、五輪前に完成するという。実行委員長の中野陽介
