本シリーズ「保身の代償」を開始して以来、毎回感想をくれた読者がいる。福浦勇斗(はやと)の遺族である、母・さおりだ。 さおりは2022年の暮れに、共同通信が石川陽一の著書『いじめの聖域』を問題視していることを知った。 以来、手紙や意見書を共同通信に送り、石川に対する責任追及が的外れであることを伝えてきた。だが、石川の状況は好転しない。2023年5月16日、石川は記者職を外された。 なぜ共同通信は石川をここまで追い込むのか。さおりは「保身の代償」を読み進める中で、その実情を知り、心を痛めた。 福浦勇斗くんの七回忌。勇斗くんが亡くなった木の下で手を合わせる遺族=2023年4月20日、中川七海撮影 「目をそらすことなくしっかり読み込んでまいります」 さおりは、平日は毎日、朝から晩まで働いている。帰宅してすぐに夕食の準備に取り掛かり、家事や寝支度をこなせば、あっという間に深夜0時を迎える。だが、どん
![メディアが加わった「いじめのサイクル」–共同通信編(32) | Tansa](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/38da94671d6d72f4e86061316732c640a096be56/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Ftansajp.org%2Fwp-content%2Fuploads%2F2023%2F06%2Fhoshin_32-scaled.jpg)