英国で政府による個人情報データ取り扱い問題に大きなスポットがあたっている。2007年、英国政府の複数の機関で個人情報漏洩が相次いだためだ。英国政府は今後、国民の個人情報の収集・利用・管理について明確なルールを設けることが要求されそうだ。 個人情報漏洩事件は、文字通り数週間おきに明らかになった。中でも最大の事件は、CNETでも翻訳記事が掲載された歳入関税庁(HMRC)による約2500万人分の個人データ紛失だ。家族手当受給者のデータで、世帯にして725万世帯となる。 事件は2007年10月、HMRCがデータを格納したCD-ROM2枚を、民間の配送事業者TNTを利用して監査局(NAO)に送った際に起こった。3週間が経過しても小包はNAOに届かず、政府はとうとう11月、国民に発表した。いまだに警察が当てもなくオフィスを探しまわっているという(たしか懸賞金も出ている)。 国民の4割近くに値するという